■義理堅い人は早死にする

 早死にする習慣の最後は、実に意外なものだ。よく、「冠婚葬祭など、義理事は欠かさない」という人がいるが、こうしたタイプには短命が多いという。「世間では義理堅い人ということになるんでしょうが、見習ってはダメ。実は義理事は、人間に大きなストレスを与えることが分かっていますから、義理堅いタイプは、ストレスを蓄積していってしまうんです」(シルバー雑誌の編集者)

 イギリスの高級紙『インデペンデント』(現在はウェブ版のみ)によれば、「一日2時間を趣味に費やしている人は、そうでない人に比べて早死にする確率が20%以上も低くなる」ことが判明したという。安倍晋三首相の祖父で“昭和の妖怪”といわれた岸信介元首相は、90歳で大往生したが、その養生訓は「転ぶな、風邪を引くな、義理を欠け」だった――。

■昼飯を選ぶのが遅い人は貧乏に

 ここまで「早死にする生活習慣」を見てきたが、続いて「貧乏になる生活習慣」に移ろう。1発目はズバリ、「昼飯を選ぶのが遅い」だ。『お金持ちになる男、貧乏で終わる男』(PHP文庫)などの著書のある、著述家の臼井由妃氏が言う。「すぐにメニューを決められる人は、食べたいもの=自分が欲しいものが分かる人。一方、なかなか選べない人は、考えれば考えるほど行きづまって正当な判断ができない人。メニュー選びひとつにも、その人の仕事への取り組みや生き方が表れるんです」

 そもそも、昼飯に限らず万事に決定が遅い人は、貧乏体質だという。「お金持ちになる人は、時間を節約する名人。時間の使い方のうまい人が、お金持ちになれるということです。お金持ちになる人は歩き方も、話すのも速い傾向がありますね」(前同)

 目的が一貫していて、計画性を持って行動するのが望ましいわけだが、こうした素養が足りないと、何度もATMに駆け込むことになるという。ベテランの銀行マンが打ち明ける。「頻繁にATMを利用する人は、金持ちになれません。瞬時に“3万円必要だな”などと計算ができない人は1万円ずつ3回、ATMで金をおろしたりするわけです。一度で済ませられる人は、それだけ金銭感覚というか“お金に対するセンス”が優れているんです」

 1回100円以上かかるATMの手数料もバカにならないが、金持ちになれる人は、無駄なことには一切、金をかけないという。これは、“単なるケチ”とは違うようだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4