■日本の野球用具は海外でも高い評価

 その他にも、東京五輪では日の丸用具が多く使われる予定だ。野球では大阪府に本社のあるSSKのボールが公式球として採用された。

「侍ジャパンのエース候補・千賀滉大(27)はグローブがゼットでスパイクがデサント、4番候補の鈴木誠(25)はアシックスの用具一式、守備の要となる菊池涼介(29)はミズノの用具一式を使用など、国産品の競演です。日本の野球用具は海外でも評価が高く、他国選手が使用する場面も見られるでしょう」(スポーツ店店員)

 新潟に源流があるヨネックスのラケット類は、世界的に愛用者が多い。「同社は、漁業用の木製浮きを製造していた木工所がルーツ。60年以上前にバドミントンラケットの製造を始め、今は、ゴルフ、スノーボード、サッカーなどの分野に進出しています」(スポーツ業界紙記者)

 バドミントンでは、男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(25)、2位で台湾(チャイニーズ・タイペイ)の周天成(30)をはじめ、世界各国の強豪選手が愛用している。

 テニスでは、「アメリカの女子テニス界の偉人ビリー・ジーン・キングに売り込み、何度も門前払いされた苦い歴史も。その後、キングの信頼を勝ち得て、伊達公子らも愛用するようになりました」(前同)

 さらに、東京でのメダル獲得が期待される大坂なおみ(22)とも契約している。「テニス、バドミントンラケットのフレームは、カーボン素材になっています。当社は、その分野を開発される東レさんなどと技術提携し、競合他社以上の製品開発に邁進しています」(ヨネックス広報担当者)

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