1位:グレープカンパニー
お笑い芸人が「すぐに移籍したいお笑い事務所」、第1位に輝いたのは、今や国民的コンビになったサンドウィッチマンが所属するグループカンパニーだった。
「まだまだ歴史が浅い事務所ですが、芸人たちの間では今、一番人気があります。サンドウィッチマンと彼らのマネジャーが立ち上げた事務所ですが、あそこまでマネージャーが親身になってくれる事務所は見たことがないと、お笑い関係者はみんな口をそろえていますね」(前出の構成作家)
グレープカンパニーは、マネージャーが所属芸人をとことん売り込んでくれるという。
「よくバラエティ番組で、芸人の私生活や交友関係をネタにしたサプライズ企画をやりますよね。普通のお笑い事務所は、芸人の担当マネジャーが自分の記憶を頼りに、聞かれたらその場でディレクターにネタ出しをするものです。
ところが、グレープカンパニーの場合は熱意が違う。マネージャーがまず、タレントがプライベートでつきあっている後輩芸人に電話で事細かく聞いてくれるんです。さらに、それで足りないと思うと、後日、後輩芸人たちを事務所に呼び出し、番組ディレクターに聞き取りの機会を与えてくれるんですよ。もちろん、その後輩芸人たちはノーギャラで、マネージャーもギャラを要求したりしない。そこまでしてくれたら当然、出演するタレントの深くて細かいエピソードが出てくるので、ディレクターは面白いVTR、番組が作れるんです。
ディレクターが面白いVTRを作れるだけでなく、事務所としては所属タレントのVTRが面白くなり、視聴者や他のテレビマンからの評価もあがる。また、売り出し中の若手芸人たちはディレクターに顔を売ることができる。まさに理想的ですよね。
また、同事務所はバーター戦略を行っていないそうですだからこそ、サンドウィッチマンはいろいろな番組に呼んでもらえるのでしょう。また、こうした対応を続けていくことで業界内でも事務所の好感度は上がっていきます。グレープカンパニーの社長は“敵を作らない”という考えを大切にしているといいます。事務所の方向性にもそれが反映されているのでしょう」(前同)
所変われば品変わる。それぞれの事務所にそれぞれのよさがあるのだ。