麻美ゆま(左)と西村瑞樹
麻美ゆま(左)と西村瑞樹

 今回、私が会いに行ったのは、お笑いコンビ『バイきんぐ』の西村瑞樹さん。最近では“キャンプ芸人”としても人気で、今年1月には初のエッセイ本『ジグソーパズル』を出版されました。さっそく、キャンプのお話を聞いてきました。

ゆま「エッセイ本、すごく面白かったです。キャンプの話だけかと思ったら、西村さんの意外な素顔まで書かれていて」

西村「いやぁ、お恥ずかしい(笑)。この本は産経プラスというアプリで連載していた『バイきんぐ西村瑞樹の暇とY談と私』で執筆したものに新たに数本のエッセイを書き足したものなんです。だから別にキャンプだけの話ではないんです」

ゆま「とはいえ、書籍にするのは大変じゃなかったですか? 私も以前、本を出したとき、ホテルで缶詰めされた経験があるんです」

西村「僕も今回、ホテルを取って執筆に集中しようと思ったんです。でも、なかなか文章を絞り出そうとしても出てこない。そこでマッサージを呼んだら、気持ちよくて……仮眠のつもりが6時間も爆睡。結局、2行しか書けなかったです」

ゆま「え? それは健全なマッサージ?」

西村「ちょいセクシーのほうです(笑)」

ゆま「違うほうを絞り出して、寝ちゃったんだ」

西村「そういうことになりますね。あのさ、俺は猥談でもいいんだけど、キャンプの話はいいの?(笑)」

ゆま「あ、すみません(笑)。西村さんといえば、今や“キャンプ芸人”。本の中でも書かれていますが、芸人のヒロシさんに誘われて以来、キャンプにどハマりされているんですよね」

西村「はい。といっても、僕の場合、キャンプに“焚火”をしに行っているようなもの。焚火こそキャンプの一番の醍醐味なんです」

ゆま「焚火といえば、バーベキューのイメージです」

西村「それとは、ちょっと違うんです。バーベキューは炭を使うけど、焚火は木や枯れ葉を使って燃やすんです。これが良くてね。燃え上がる炎を見つめて、パチパチパチと爆ぜる音なんかを聞いていると、日頃の嫌なことも忘れて、癒されるんですよ」

ゆま「へえー、なんかステキ。ロマンチックなイメージが浮かんできました」

西村「そう。焚火の火の“ゆらめき”というのは、まさに一期一会なんですよ」

ゆま「は、はあ……」

西村「同じ“ゆらめき”はなくて、そのとき見ている焚火の火は二度と会えない“ゆらめき”なんです。素晴らしいでしょ? それで僕は、焚火の様子を動画に撮影して、家でそれを見て、一杯やるのが好きなんです」

ゆま「な、なるほど。私も焚火の素晴らしさが少し分かった気がします」

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