安倍晋三
安倍晋三

 2019年10月の消費増税で不況にあえぐ日本列島に、追い撃ちをかけるような新型コロナウイルスの恐怖。自粛ムードの中、連日、株価が下げ止まらず日本経済に大きな影を落としている。「2月26日に安倍政権は、新型コロナウイルスの感染拡大阻止のためにイベント等の自粛を要請。その後、さまざまな施策を濫発しましたが、いずれも新型コロナの抑制効果はなく、3月10日には自粛期間をさらに10日間延長するよう求めました。自粛で経済的打撃を受ける中小企業には無利子で融資するとのことで、子どもの休校で仕事を休む保護者に賃金を支払った事業者には、助成金を補填することになりました」(全国紙経済部記者)

 これだけ聞けば、安倍政権もそれなりにやっているようにも見えるが、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、完全に否定する。「安倍首相は庶民の生活が分かっていないことが、この新型コロナ対策を通じてハッキリしました。1月中旬には大変なことになると分かっていたのに、ともかく対応が遅い。すでに倒産した企業もある。倒産してからでは、融資しようもないでしょう」とバッサリ。また、現在進行形で進む中小企業の悲鳴についても言及する。「イベントの自粛にしても、小さなイベントでも零細企業なら、中止になれば即、倒産もありえます。日払いで働いている人も多いので、食いぶちに困る庶民は多い。安倍政権はきめ細かい対策が、まったくできていないんです」(前同)

 さらに悪辣なのは、政府は当初、中小企業に対して“高利貸し”を考えていたということだ。「安倍政権は当初、中小零細企業への融資は有利子を考えていました。それも財政投融資から0.003%で借りた資金を、中小企業に1.91%で貸すというヤミ金のようなやり口です。3月3日の参議院予算委員会で、共産党の小池晃書記局長から“高利貸し”の事実を指摘され、無利子となった経緯があります」(全国紙政治部記者)

 まさに国民を食い物としてしか見ていないという証拠。また、補償額についても、国民の実情が見えていないと言わざるをえない。「コロナ対策で正社員は休んでも給料は全額保証され、企業には日額8330円を上限に助成金が出ます。その一方で、最も経済的打撃を被る個人事業主やフリーランスの人々に対しての補償は、日額4100円しかありません」(野党議員のベテラン秘書)

 しかも、財源にも疑問符がつくという。「自粛による休業補償の財源は雇用保険なんです。結局、国民が毎月払っているお金なんですから、国が身銭を切って対策したというわけではありません」(前同)

 これまで安倍政権が無駄にバラ撒いてきた税金を思うと、なんとも悲しい。「トランプ大統領へのゴマスリで、F35戦闘機を105機購入し、1兆2000億円もの血税をバラ撒きましたし、公職選挙法違反で安倍首相の任命責任が問われている、河井案里参院議員への選挙資金1億5000万円だって、もとを正せば我々の血税です。国会では、憲法改正についてはペラペラしゃべるのに、都合の悪いときは壊れたレコードのように同じような答弁を繰り返すか、関係ないことを話し続ける。こんな総理で、未曽有のパンデミックを乗り越えることができるとは到底思えません」(ベテラン記者)

 消費税増税から始まった安倍政権の庶民殺しのシナリオ――。さらに高利貸しまで目論んでいたというトンデモ政権の、悪政の“凶悪コンボ”で、日本が滅ぶ日もさほど遠くないのかもしれない。