内村光良
内村光良

 世界規模の大流行となった新型コロナウイルス。その感染拡大防止策が、テレビ番組の放送や収録に大きな影響を及ぼしている。TBSは2月26日の定例会見で当面は公開収録と番組観覧を行わないことを発表。フジテレビも2月27日、番組の観覧中止を決定するなどテレビ各局で混乱が続いている。

 新型コロナウイルスの影響は、ロケ番組にも及んでいるという。

「海外ロケはもちろんNGですが、国内ロケももう厳しい状況です。というのも、先日、フジテレビの番組スタッフがロケで地方を訪れた際に、現地の人から“東京からコロナをばら撒きに来たのか!”と言われてしまったそうなんです」(放送作家)

 NHKがウェブ上で公開している都道府県別の感染状況を見ると、3月27日10時30分までに鹿児島、佐賀、香川、徳島、岡山の5県は感染者が1人しか出ていない。全国で最も感染者数が多い東京は259人で、その差は歴然だ。

「東京がいちばん感染者数が多いですし、近々の首都封鎖もささやかれる事態になっています。感染者数の少ない地域に住んでいる人が“ばら撒きに来たのか!”と言いたくなる気持ちはわからなくもないですよね」(前出の放送作家)

 3月23日、日本テレビの福田博之取締役が会見で『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)について「国内ロケをすることになる」とコメントした。

「『イッテQ』は現在、メインコンテンツである海外取材がまったくできない状況にある。それで国内ロケに切り替える方針ということですが、フジの番組スタッフが言われたことを考えれば、同様に地方のロケ先の人たちの反対は必至でしょうね。

『イッテQ』のライバル番組、『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)はもっとキツイのではないでしょうか。『ポツンと』は日本各地の人里離れた場所にある一軒家を訪ねるロケを行っている。人里離れた場所にある一軒家は、コロナウイルスとは一番遠いのに、そこに感染拡大が止まらない東京からテレビ局のスタッフが来るなんて、“マジで勘弁してよ”と思うのではないでしょうか。そうした場所に住む人は高齢者であることが多く、もし感染すれば本当に危険ですからね。

『ポツンと』は、アポなしのガチンコ取材を行っており、それが“予定調和がなくて面白い”と高評価を受けていました。しかし以前から、取材ができて、放送に至るものは全体の1割程度と言われていました。新型コロナウイルスの感染拡大が大事になった今、取材に応えてくれる家などあるのでしょうか……」(前出の放送作家)

 スタジオ収録だけでなく、地方ロケ番組にも影響を及ぼしている新型コロナウイルス。テレビ業界はこの難局をなんとか乗り切ってほしいものだが……。