■ランチや缶コーヒーは?

 ここまで実行したら、ゴールはもうすぐ。あとは家計の節約術を駆使して、なんとか、この危機を乗り越えたい。テレビ、ラジオなどでおなじみの節約アドバイザーの和田由貴氏は、「今回のコロナ騒動を機に、改めるべきところは改めるべきでしょう」として、まず、ランチを外食から弁当へ切り替えることを勧める。

 ただ、たまに会社へ弁当を持っていくのならまだしも、習慣づけるとなると大変。毎日、奥さんに日替わりメニューで弁当を作ってもらうのも気が引けるが、「ご飯だけ持って行くのでも、かなりの節約です。ご飯があれば、残して持って帰るわけにはいかず、外食という選択肢が取りにくくなります。それにコンビニやスーパーで好きな総菜だけ買えば、立派な弁当になります。外食するより、毎日200円は節約できるのではないでしょうか」(前同)

 もう一つ、「ちょっと一息」などと言いつつ、仕事の合間にやたらと缶コーヒーなどを飲んでいないだろうか。一日に一度のコーヒーブレイクならいざ知らず、多いと、ただのムダ遣い。その元凶は、オートチャージ機能つきの交通系ICカードで気軽に買えるためだという。

「オートチャージ機能を外すと電車を乗る際に不便ですから、交通機関用はそのまま残し、別に自動販売機用のICカードを用意したらどうでしょう。そして、その1枚だけオートチャージ機能を外しておくんです。すると、缶コーヒーを買うにはプリペイドカードと同じく、事前に現金をチャージする必要があり、その予算内で買うしかできなくなってムダ遣いをなくせます」(同)

 さらに、家計の節約で意外に見落とされているのが光熱費。「家庭で消費されるエネルギーのうち、約3分の1が給湯にかかるもの。お湯を節約するだけで光熱費が大幅に節約できます」(同)

 そのため、お風呂の追い焚きはNG。とはいえ、仕事で帰宅が遅くなり、家族が入った後の“ぬるいお風呂”につかりたくないというのも人情だ。そこで、「100円ショップで買える保温シートを湯船の上に、落とし蓋のように直に乗せておくだけで、追い焚きしなくても温かい状態を保つことができます」(同)

 和田氏はさらに、こんな節約法を教えてくれた。「食器洗い乾燥機は水の使用量が圧倒的に少ないため、水道代だけでなく、ガス代が大幅に削減できるのがメリットですが、さらに節約するにはコツがあります。お湯は温度が高いほど光熱費となって跳ね返ってきますが、食洗機の場合、お湯の温度は洗浄時に40〜50度、すすぎのときには80度以上の高温に設定されているものがほとんどです。食洗機は、内部の電気ヒーターでお湯を沸かすため、どうしても消費電力が大きくなります。しかし、元から高めの温度のお湯が庫内に入れば、それほど電気代はかからないわけです」

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