■千鳥とタカアンドトシの漫才は“本物志向”

 志村さんは千鳥の漫才について、「千鳥にもよく言っているんだけど、昔の本当に面白かった漫才師は、十八番のネタを必ず3~4個持っているんだよね。それはもう誰もが知っているネタで、お客さんもオチまで分かっているんだけど、何回見ても面白かったんだよね。片岡鶴太郎さんの“ぴーぴーぴよこちゃんじゃアヒルがガーガー”なんかも、まさにソレ。ご存じのネタなんだけど、お客さんは“待ってました!”とばかりに大喜びで笑う。それが芸なんだよね」と、千鳥も十八番のネタを持っていると賞賛。

「最近の若手芸人は、漫才も上手なんだけど、“新しいことをしよう、飽きられないようにしよう”みたいな気持ちが強い、それは結局、最終的に目指すところがMCだからと、持論を展開。その点、千鳥やタカアンドトシは自分の漫才にこだわっている本物志向だと褒め称えています。だからこそ志村さんは彼らと交流を続けていたようです」(前出の芸能記者)

 また、志村さんは関西のお笑いも好きで、「子どもの頃、大阪の喜劇役者・藤山寛美さんのファンだったから。ただ、漫才に関しては、テンポが速すぎる(笑)。俺なんか何を言っているのか聞き取れないときがあって、その辺はちょっとね。大阪の芸人さんでもうまい人は、ちゃんと、ゆっくりしゃべっても面白いんだよ」と語っている。

「志村さんがまだ若手のドリフターズ時代、大阪でコントをやるときには、不安もあったといいます。ドリフターズは大阪で広く受け入れられてきた漫才というお笑いではなかったですからね。ただ、大阪の人もコメディアンとしての“志村けん”を認めてくれていると感謝していたようです。

 ゆっくりと話す大阪の芸人は面白い、というのは、3月4日に放送された『志村けんのだいじょうぶだぁ 笑いで頑張れニッポンSP』(フジテレビ系)で共演して、志村さんがネタを見て大爆笑をしたミルクボーイのことが連想されますよね。志村さんは彼らのことも高く評価していたのだと思われます」(前出の芸能記者)

 自分のお笑いも、昔のお笑いも、若手のお笑いもしっかりチェックしていた志村さん。老若男女に受け入れられた“究極のお笑い”は、その努力から生まれていたのかもしれない――。

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