疲れを取り、健康を維持するために必要な睡眠。実は、良い睡眠ができると免疫力アップにつながり、コロナ対策にもなるという。では、免疫力を上げる“良質な睡眠”を取るには、どうしたらいいのか?
「まず大事なのは、毎朝決まった時間に起きて、生活リズムを整えることです」 こう語るのは、西川株式会社スリープマスターの森優奈氏だ。いわく、よく眠れる秘訣は、“体内時計を乱さない”こと。夜ふかしして昼まで寝ている、なんて不規則な生活は、もっての他なのだと言う。「目が覚めたら、外に出て日光をたっぷり浴びてください。しっかり朝日を浴びることで、体内時計がリセット。そこからちょうど15時間後に、眠気をもたらす“メラトニン”というホルモンが分泌され、よく眠れるようになるんです」
朝7時に起きたら、夜の10時くらいには眠くなるわけだ。また、活動している昼間にも秘訣はある。「日中は体を動かし、体を適度に疲れさせましょう。散歩やジョギング、家の中でストレッチをするだけでも効果はあります」(前同)
最近は、自宅でテレワークする人も多いだろう。意識的に体を動かすようにしたいが、それ以外にも気をつけるべき点がある。「テレワークはオンオフの切り替えが難しいもの。遅くまで仕事をしてしまう人は、睡眠のルーティーンを決めておくのがオススメです」(同)
パジャマに着替える、体操する、音楽を聴くなど、眠る前の行動“入眠儀式”を決めておくと、スムーズに睡眠体勢に切り替えられるという。「お風呂は寝る1時間前までに入ることを心がけてください。人間は深部体温(体の奥の体温)が下がってくると眠くなる。入浴後、1時間ぐらいで体温が下がり、自然に眠くなります」(同)
逆に、熱いお風呂や、寝る直前の入浴は、交感神経を刺激してしまうので厳禁だ。
さらには、寝る前についつい、やってしまうスマホいじりも良くないという。「寝る前にスマホやテレビの強い光を浴びると、メラトニンの分泌が抑えられて、睡眠の質の低下につながります。できるだけ避けましょう」(同)
森氏によると、中高年世代は、老化現象で眠れる時間が短くなり、その分、睡眠も浅くなってしまうのだという。だからこそ、これらの秘訣を実行したいもの。ぐっすり眠って、ウイルスを跳ね返そう!