■日本も他人ごとではないイギリスの過激なデマ

 イギリスでは、携帯電話とコロナを関連付けた根も葉もないデマが、重大な社会問題となっている。

「 “次世代通信形式である『5G』の電波が免疫力を低下させ、コロナウイルス感染を加速させる”というデマが広まり、40か所以上の通信施設が放火されたり、コロナ患者を受け入れるために開設したばかりの病院の電波アンテナが放火されるなど、重大な被害が相次いでいることが、4月14日の『ガーディアン』(イギリスの大手一般新聞)で報じられています。

 あまりの深刻さに、WHO(世界保健機関)が、公式サイトで“5Gは新型コロナを広めません”というメッセージを公開しているほどです。

 日本ではありえないような話だ、と思う人もいるかもしれません。しかし、日本でも3月に“マスクの次はトイレットペーパーが品薄になる”というデマが拡散され、一時的に買い占めが発生しています。日本家庭紙工業会が“供給は問題なし”という声明を出す事態になり、現在は沈静化していますが……。

 また、沖縄では“新型コロナウイルス感染が出た店舗一覧”というデマの一覧表がSNSで拡散され、各店舗が売上に大打撃を受けていることが、4月12日の『琉球新報』で報じられています。

 沖縄以外でもデマの“感染情報”でダメージを受けている飲食店は多く、経済的にも大問題となっています。イギリスの件も、決して他人ごとではないんです」(前出のライター)

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