二階堂ふみ
二階堂ふみ

 連続テレビ小説エール』(NHK)は、いよいよ主演の窪田正孝(31)が本格的に登場し、さっそく初恋・失恋シーンを披露。胸をキュンキュンさせた視聴者も多いはずだ。そしてもう1人の主役である関内音を演じる二階堂ふみ(25)も登場し、いよいよ人気が高まりそうだ。まずは、二階堂ふみが初登場となった4月20日の放送を振り返ってみよう。

 踊り子の志津(堀田真由/22)にフラれ1年も落ち込んでいた古山裕一(窪田正孝)は、静かに川俣銀行で働く日々を送っていた。そんな中、幼なじみで新聞記者の鉄男(中村蒼/29)から「国際作曲コンクール」の存在を知らされる。鈴木(松尾諭/44) や松坂(望月歩/19)ら川俣銀行の人々に励まされ、ついに作曲を始めることに。その一方、裕一の運命の人、関内音にお見合い話が来て……。

 お見合い写真を見て「これと?」という、音のどアップでこの日の放送は終了。「ふみちゃんの顔最高だわ!」とツイッターでも即座に反応があった。御手洗(古川雄大/32)との歌のレッスンからコミカルなやりとりを経て、最後は見事な顔芸! 二階堂ふみが最初からフルスロットルで、存在感たっぷりの演技を披露していた。

 わずか3分ほどと出演時間は短かったが「ふみちゃんキター」「ふみちゃんかわいかったなあ」とさっそくSNSには歓喜の声が。平均視聴率も、20.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と前回4月17日の放送から、いきなり0.9ポイントのアップ。視聴者も二階堂の登場を、待ちかねていたようだ。

 2018年の大河ドラマ西郷どん』の愛加那役などが評判で、若くして演技派として知られる彼女だが、『エール』の音役は本気度が別格のように思われる。その2つの理由を説明しよう。

 まずは、二階堂が久々に「フツー」の女性を演じるということだ。二階堂は昨年の映画『翔んで埼玉』で埼玉県民を憎む壇ノ浦百美という強烈キャラを演じたが、実はほかにも『リバーズ・エッジ』『生理ちゃん』、そして今年公開予定の手塚治虫原作『ばるぼら』と、近年の主演映画はマンガ原作が多く、キャラになりきる演技が求められてきた。

 どんな役もこなせるカメレオン女優という称号を手にした一方で、フツーの女性を演じる機会は激減。『エール』では夫を支える妻という、朝ドラでは定番のキャラを演じるため、女優としての地力が試される。二階堂ふみが女優としての階段をもう一段あがれるかどうか、『エール』は非常に重要な作品となるだろう。

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