■勤務先とは違う方向へ

 探偵は、夫からの話をもとに調査を開始。村山氏によると、妻は「外見からでは妻帯者とは感じられない女性」だったという。

「妻の出勤時間に合わせて尾行を始めたところ、妻の運転する車は、勤務するキャバクラがあるはずのS県S市とは、全く違う関東北部のG県に向かっていったんです。着いたのはG県O市。夫に勤務先だと言っていたS県S市からは、遠く離れた場所です。妻は、車をあるマンションの駐車場に停めると、歩いてアパートの一室に姿を消しました。アパートには駐車場も完備されているのに、別の場所に駐車したことから、キャバクラの同僚を迎えに来たものではない、と判断して、張込み調査を開始しました」(村山氏)

 張り込み調査を始めると、妻は1人の男性とアパートから出て、男性の車の助手席に乗車し、移動した。

「妻は自宅から出てきたとき、きらびやかな服装だったものの、アパートから出てくると、ジーンズにトレーナーというラフな服装に変わっていました。約1時間後に妻と男性がアパートに戻ってきましたが、買い物袋を持っていました。この状況と、G県O市は県内でも有数の歓楽街という地域柄から、浮気ではなく、キャバクラから風俗関係の仕事にシフトし、妻が入ったアパートは、その待機所である可能性も否めませんでした」(前同)

 もし、待機所であれば、その後も出入りが頻繁になるはず。しかし、妻と、男性が翌朝まで、部屋を出てくることはなかった。

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