■”1年延期”をゴリ押ししたのは安倍首相
今回の“延期”について、高田のように“1年で大丈夫なのか”という声がネットでも多く見られるが、これに関しては、安倍首相の意向によるものだという。
4月30日の『朝日新聞デジタル』では、
“コロナ終息までの時間を長くとるために「2年(延期)にした方がいいのでは」と提案する森氏に、首相は「ワクチンの開発はできる。大丈夫」と1年延期の主張を曲げなかった”
と、報じられている。
「何をもって大丈夫と言い切れるのか、実に疑問です。日本医師会の横倉義武会長は4月28日の、日本外国特派員協会のオンライン会見で”有効なワクチンが開発されなければ、2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催は難しい” と、コメントしていることからも、楽観視できない状況なのは明らかなんですが……」(前出の記者)
4月29日の『日刊スポーツ』のインタビューで、森会長は“首相の任期と1年延期の話は関係ない”と話しているものの、30日の『朝日新聞デジタル』では、
“首相との深い政治的関係を指して「運命共同体」と表現する森氏は、「(首相は)賭けたんだよ、2021年に」と解説した”
と、報じている。
「オリンピック延期については、3月にアメリカの新聞『USAトゥデー』がツイッターで報じた際も“2022年にすべきだ”というツイートが寄せられ、海外からも“1年は早すぎる”という声が出ている。欧米のこの状況で、来年の五輪のことなど考えられるはずがありません。
安倍首相の自民党総裁任期は、2021年9月まで。自分が総理大臣の職にある間に、何が何でもオリンピックをやりたいんでしょうね」(前同)
オリンピックよりも国民を第一に考えてほしいものだが……。