窪田正孝
窪田正孝

「今、将来が最も期待できる俳優といえば、佐久本宝(21)ではないでしょうか」

 そう話すのは映画製作会社関係者。

 現在、佐久本は、窪田正孝(31)が主演を務めるNHK連続テレビ小説エール』で、窪田演じる古山裕一の弟・古山浩二を演じている。

 5月4日に放送された第26回では、窪田演じる裕一に、佐久本演じる浩二が感情を爆発させるシーンが話題になった。

 浩二は、「文通で知り合った女を唯一信頼できる人だぁ?」と話し、「それじゃあ家族は信頼できねぇってことか!?」と問いかけ、さらに裕一に対し、「周りの愛を当たり前だと思うなよ! もっと感謝しろよ!」と怒る。

 続けて、浩二は涙を流しながら「これまでずっと我慢してきたけど、兄さんが嫌いだ……」と明かす。その場面を目にし、視聴者からは「これは浩二に同情する」「ひじょーにわかる」「兄弟の溝、修復できるか…」などの声が相次いだのだ。

 前出の映画製作会社関係者は話す。

「まさに迫真の演技でしたね。第26回は、窪田ではなく佐久本が主演の回でした。

 佐久本は沖縄県出身で、沖縄版ミュージカル劇団『あまわり浪漫の会』による公演『現代版組踊 肝高の阿麻和利』の七代目阿麻和利役を演じてきて、映画関係者から一躍注目を集めたんです。同舞台を見に来ていた李相日監督に見初められ、同監督による渡辺謙(60)主演映画『怒り』のオーディションを受け、1200名の中から役を勝ち取り、映画デビュー。

 この映画で佐久本はいきなり、『日本アカデミー賞』の新人賞を受賞するからすごいですよね。佐久本はこの作品では、撮影の当日、現場で台本を渡されていたそうで、その場でセリフを覚えていたといいます。さらに同作品で船を運転するシーンがあるんですが、そのために二級船舶免許を取得したというから、役作りにかける情熱はとんでもない。

 その後は香取慎吾(43)主演の映画『凪待ち』、そして、菅田将暉(27)主演のドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)で、メジャーシーンに進出。特に『3年A組』の中でも目立つ人物で、ムードメーカーで喧嘩っ早い乱暴者の佐久本が記憶に残っているという人も少なくないのではないでしょうか」

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