■フジも若者ターゲットに方針転換

 数年前から視聴率低迷が続いているフジテレビにあって、芸能情報に強く、坂上の軽妙な司会ぶりが人気の『バイキング』は同時間帯でトップになる日も多い。また、坂上がMCを務めている木曜日夜9時からのバラエティ番組『直撃!シンソウ坂上』も好調で、世帯視聴率が10%を超えることもある。

 民放キー局ディレクターは話す。

「実は、関係者の間では『バイキング』よりも『シンソウ坂上』のほうが打ち切りの危機に直面しているともっぱらなんです。最大の理由は、新型コロナウイルスの影響ですね。

 コロナの影響で、テレビ各局の広告収入は激減。その額は昨年までの半分や半分以下という局もあるほど。ただ、日本テレビは10年以上前から、広告スポンサーがCMを打ってくれる10~50代ぐらいまでを対象にした番組しか作らないという方針に切り替えてきていたので、なんとか凌げているといいます。一方で、テレビ朝日は高齢者向けの番組を主軸に、世帯視聴率を取りにいっています。

 フジテレビも日本テレビにかなり後塵を拝しましたが、最近になって若者のみをターゲットにする方針に切り替えたんです」

 5月29日、フジテレビの遠藤龍之介社長は「フジテレビでは4月より『13歳~49歳の男女(弊社ではキー特性と呼びます)』の視聴率をより重視していく方針で臨んでおります」とコメントを発表している。

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