■上層部から打ち切り指示!?

「この“キー特性”は、今、日テレが言っている“コアターゲット”とまったく同じものです。遠藤社長が明確に方針を打ち出した背景には、コロナ禍で外出自粛が強く言われるなか人々の消費は落ち込んでおり、スポンサー企業も多くのCMを打つ意味がなくなっていることがあります。いつもそうではありますが、特に今は企業も、購買層だけに効率よく届くように広告、CMを打ちたい。だから、テレビにおいては、物をあまり購入しない、子どもや高齢者だけが見る番組にCMを出したくないんです。

 逆に言えば、フジで言う“キー特性”、日テレの“コアターゲット”は消費欲があり、お金を使える層。だから、その層を狙った番組には、企業からの広告出稿が望めるんです。そのため、フジテレビは“キー特性向けの番組をとにかく制作しろ、そうじゃない番組は打ち切っていけ”という“大本営”を出したといいます。そこで俎上にのってくるのが『シンソウ坂上』なんです」(前出の民放キー局ディレクター)

 同番組は、芸能界で活躍した有名人の裏側や知られざる話を掘り下げることが多いのだが、

「扱う人物、ネタの違いこそあれ、TBSの『爆報!THEフライデー』と近いと言える内容ですよね。ただ、今は特に旬でない人を取り上げる、このような番組は高齢者がメイン視聴者層で、若者は見ない。だから、『シンソウ坂上』の世帯視聴率は決して悪くはないのですが、CM枠はまったく売れないのだといいます。

 坂上さんがいくら局の功労者だからといって、MCが坂上さんという理由だけで番組を存続させる余裕は、今のフジテレビにはない。フジ上層部からは“9月で打ち切るように”という話が出ているといいます。『バイキング』は『笑っていいとも!』の後継番組で月~金の帯のため、“打ち切ってどんな番組をやるんだ?”という話ですが、『シンソウ坂上』のひと枠であれば今からでも10月の改編には間に合うでしょう。

 これまでだったら、坂上さんに忖度して番組を打ち切ろうなんて話は出るはずもありませんでしたが、この未曾有の事態で、フジテレビとしても今はそんな状況にはないといいます。『バイキング』終了が噂になっていますが、それ以上に『シンソウ坂上』の打ち切りの可能性は高いのではないでしょうか」(前同)

 お台場の帝王・坂上忍の足元は大きく揺らいでいるようだ……。

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