歌謡曲から映画、テレビドラマ、アニメ、企業の社歌など数多くの名曲を世に送り出した作編曲家の服部克久さんが、お亡くなりになりました。昭和の時代に生まれた方が、「あぁ」と思わずうなずいてしまう有名な曲は、『ザ・ベストテン』のテーマでしょうか。

 競馬ファンにとって服部さんといえば、なんといっても、新潟競馬場と福島競馬場のファンファーレです。もうすぐ、夏競馬本番。福島の開幕は7月4日で、続く新潟は25日に開幕します。夏は中京と小倉をメインにする僕があのファンファーレを聴く機会はそれほど多くありませんが、心弾むようなあのファンファーレに負けない、熱い競馬をしたいと思っています。福島、新潟の競馬ファンの皆さん、楽しみにしていてください。

 そしてもう一つ、皆さんにお伝えしたいニュースがあります。JRAから、キタサンブラックが顕彰馬に選出されたことが発表されました。顕彰馬というのは、いわゆる“殿堂入り”のこと。中央競馬の発展に多大なる貢献のあった競走馬の功績を讃える賞で、サラブレッドにとっては最高の栄誉。受賞は一昨年のロードカナロアに続く、史上34頭目となります。

 過去の受賞馬を振り返ると、シンザン、トウショウボーイ、ハイセイコー、シンボリルドルフ、エルコンドルパサー、オルフェーヴル、ジェンティルドンナ……という名馬中の名馬がズラリと顔をそろえ、僕にとっては、オグリキャップ、メジロマックイーン、ナリタブライアン、ディープインパクト、ウオッカに続く6頭目の顕彰馬誕生です。北島三郎オーナーはもちろん、清水久詞調教師がどれだけ喜んでいることか。想像するだけで、僕の顔にも笑顔があふれてきます。

 これまで数多くの名馬に出会いましたが、その中でも、芯が強く、タフで、一レースごとに強くなり、最後の年に、大阪杯、春と秋の天皇賞、有馬記念と4つのG1を制したキタサンブラックは、まぎれもなくスーパーホースでした。

 そんな彼の血を受け継いだ子どもたちが、いよいよ来年、デビューします。中には、父に負けない、父を超えるような馬がいるかもしれません。いや、きっといます。夢は父が成し得なかった日本ダービー制覇。そして親子2代の顕彰馬です。その日を楽しみに、気合いを入れていきましょう。

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