新棋聖・藤井聡太17歳と加藤一二三80歳「永遠に続く」天才の絆の画像
藤井聡太七段(※画像は日本将棋連盟の棋士データベースより)

 7月15日、藤井聡太七段が日本中の期待に応えて、快挙を達成した。第91期棋聖戦五番勝負(産経新聞社主催)の第4局で、渡辺明棋聖(36)に勝ち、シリーズ3勝目を挙げて、棋聖位を奪取したのだ。17歳11か月でのタイトル獲得は、将棋界史上最年少記録を30年ぶりに更新したことになる。

「17歳で、藤井七段ではなく、藤井棋聖ですからね。もはや、すごいという言葉すら生ぬるい。16年10月1日に14歳2か月で四段でプロ入りして以来、もう止まるところを知りませんね。棋聖の座を明け渡した渡辺2冠は、“7筋から9筋の攻防を見ていた。逆側(2~4筋)から揺さぶられて形勢を損ねた”と、対局を振り返っています」(全国紙記者)

 将棋を題材にしたライトノベル『りゅうおうのおしごと!』(SBクリエイティブ)の作者である白鳥士郎は、同日のツイッターで、

《藤井棋聖が勝った将棋は全て矢倉でした。「矢倉は終わった」と言われていた時代に、藤井聡太は矢倉を極めればタイトルを獲れると言い続けてきた加藤一二三先生はやはり神武以来の天才…》

 とつづっている。

「矢倉、正式名称『矢倉囲い』とは、最低でも1618年には存在していたとされる伝統的な戦法で、金将や銀将で王を囲む陣形を指します。16年に藤井四段が“ひふみん”こと、加藤一二三九段(80)と対局した際も、そして今回の渡辺2冠との対局でも、この陣形を用いたんです」(将棋ライター)

 加藤九段も、藤井棋聖がタイトルを奪取したこの対局に反応、当日のうちにツイッターに、

《ひふみん個人としては、藤井聡太七段が、『矢倉』という昭和うまれのゆかしい戦法で史上最年少戴冠の夢を、ついに現実のものとされたことは、泣ける事案です》

 と祝福している。

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