■カッコよくて笑える、エンターテイナーの真髄

 そして、ダンス会場にダー子達への復讐を狙う、赤星栄介(演・江口洋介)が登場する。

「ダー子とジェシーはそれぞれ赤星に因縁があるため、見つかってしまうと危ないんです。赤星に見つからないよう、それぞれを盾にしたり、華麗なステップで顔を隠したり、音楽のリズムに乗ったまま、あれやこれやと見事に赤星の視線をかわします。赤いスーツを着た三浦さんのコミカルなステップ、そして長澤さんに膝カックンをされて少し体勢を崩す場面もあるのですが、笑えると同時に“やっぱり、かっこいい”と感じさせてくれます。カッコよさを保ちながら、笑わせる。1つの動きで同時に2つの印象を与えてくれる三浦さんの演技力は見事ですよ」(前出の映画ライター)

 この後、ジェシーは、赤星が雇ったナイフ投げの女性2人とベッドで落ち合うシーンに登場する。

「少し話の順番が前後するのですが、ダー子はダンスのシーンでジェシーに協力を依頼。赤星が雇った殺し屋の弱点が大のイケメン好き。そこを突いて、殺し屋を縛り付けることになります。ベッドに殺し屋の女性2人を呼びつけ、ジェシーは自身のネクタイをさっと振りほどく。そして、ネクタイの両端を掴んで、“縛っちゃうよ〜”と甘く危険な笑顔で誘惑するんです。本来であればキザすぎて笑えるようなシーンなのですが、しなやかなネクタイさばきと野性的な目線にイチコロになりますよ」(前同)

 恋愛詐欺師の役を、自らの魅力をフルに使って演じていた三浦さん。彼のエンターテイナーとしての真髄が同作に詰まっているのだ。

「突然の逝去は本当に残念ですよね。ただ『コンフィデンスマンJP ロマンス編』は、三浦さんの演技で思い切り笑えて、そして彼のカッコよさを全開に感じることができます。三浦さんの死を悲しんでいる人こそ、同作を見て欲しいと思いますね」(同)

 三浦さんが全身全霊を込めた演技を楽しむことが、最高の供養なのかもしれない。

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