■「人間が小さい」で離婚は成立するか?

 今回、報道されている情報をもとに、「弁護士法人 天音総合法律事務所」の代表弁護士・正木絢生氏に小倉夫婦について話をしてもらった。

 まず、夫の出ていった理由とされる、小倉の「人間が小さい」との発言が理由で離婚が成立するのか。

 正木弁護士は、

「特に理由がなくとも離婚は成立します。ただ、それは夫婦間が合意していればですが」

 と話し、こう続ける。

「離婚をする方法には、大きく分けて協議離婚(民法763条)と裁判上の離婚(同770条)の2つがあります。前者の場合、夫婦間の協議に基づいて離婚するのですが、双方が離婚に合意してさえいれば、特に理由がなくても離婚は成立するんです。そのため、“人間が小さい”などの発言がきっかけで、婚姻関係が継続するのが難しいとなれば、離婚が成立します」

 しかし、夫が離婚したがっているものの、小倉は関係修復を望んでいる。

「今回の場合、小倉さん側は離婚を望んでいないようなので、協議離婚が成立する可能性は乏しいでしょう。そうなれば、裁判上の離婚となり、まず離婚調停という話合いの場を設けることになります(調停前置主義・家事事件手続法244条、257条1項)。この場合、不貞行為や配偶者の生死不明状態が続いたなど、離婚しうる事情が民法で定められています」(正木弁護士、以下同)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4