賠償金1億円の判例も! 本当に怖い「自転車事故」実例集の画像
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 コロナ禍で3密である通勤電車を避け、さらに運動不足も解消できると、自転車に乗り始めた読者諸兄も多いのではないだろうか。しかし、たかが自転車と侮るなかれ。一歩間違えれば、一家を不幸のどん底に叩き落す、重大な事故につながることもある。交通ジャーナリストの今井亮一氏が、こう解説する。「最近では自転車事故裁判も多く、裁判所でよく傍聴しています。ほとんどは自転車側が、信号無視など重大な過失により、歩行者に重い後遺症を負わすか、死亡させたケースなんです」

 警察庁の統計によれば、昨年の自転車による事故件数は全国で8万473件、死亡事故は全国で436件に上る。誰でも気軽に乗れる乗り物だけに“重大事故”といわれても、ピンとこないかもしれない。だが、自転車の性能が上がり、かなりスピードが出ることや、車体に重量がある電動アシスト車の普及などにより、被害者が負うケガの度合いも重くなっている。加えて、注意が必要なのが、事故の際に支払う賠償金の高額化だ。「過去の最高賠償額は9521万円。夜間、自転車を運転する小学5年生が、歩道と車道の区別のない道路で歩行者女性(62)と正面衝突し、女性が寝たきり状態になったケースです。子どもの親に、約1億円の賠償金が課せられました」(交通事故案件に詳しい弁護士)

 高額な賠償金の支払い例は他にもある。●ぺットボトルを片手に、スピードを落とさず交差点に侵入し、横断歩道を横断中の女性(38)に衝突。女性は脳挫傷で死亡→賠償金6779万円 ●交差点に信号を無視して高速で突っ込み、横断中の女性(55)が死亡→賠償金5438万円

 自転車事故により、こうした高額の賠償請求がなされれば、本人だけでなく、一緒に暮らす家族にも負担は重くのしかかる。「ひとたび事故を起こせば、保険に入っていたかどうかが明暗を分けます。仮に入っていなければ、加害者は残りの人生でずっと、賠償金を払い続けることになりかねないし、刑事罰も重くなります」(前出の今井氏)

 また、自転車事故は、自らが大きなケガを負うケースもありうる。「自転車が関わる事故の8割以上は自動車相手です。そのうちの5割以上が車道で路上駐車の車を避けようとして、進路変更した際に後ろから来た車に追突されるケースが多い。自分が加害者になるだけでなく、被害者としての負傷や後遺症にも備えて、必ず保険に入っておくべきです」(前出の弁護士)

 事故における賠償金の高額化を受け、今年4月からの東京都を含め、すでに15都府県と8指定市が条例で自転車保険加入を義務化している。また、加入を「努力義務」としている自治体も多い。しかし、罰則規定がないこともあり、未加入者も少なくない。「私は家族も含む上限3億円の保険に入っていますが、それでも年間3000円ほど。これで安全を買えれば、安いものです」(今井氏)

 まず重要なのは、日々の安全運転。そのうえで、いざというときのため、保険に入っていれば安心だ。右の表にまとめた、本誌オススメの自転車保険を参考に、保険への加入を検討してほしい。

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