■結婚(?)生活を送る展開に「似ている」の声

「大きな違いとしては、主演の2人の恋愛が物語の主題か否か、という部分があるでしょう。『ナギサさん』も恋愛はありましたが、それはメイと田所(瀬戸)、そして取引先の医者の肥後(宮尾俊太郎)の話で、ナギサさんが自分から積極的に恋愛に絡むことはなかった。しかし、いつしかメイのなかでナギサさんが大きな存在になり、最終回直前の第8話で、メイはナギサさんに“プロポーズ”したんです」

 家政夫として優秀なナギサさんには、後輩育成のために本社異動の話が浮上していた。「私の家政夫ナギサさん」がいなくなるという事実に激しく動揺したメイは、混乱のあまり「トライアルで私と結婚生活を送りませんか?」と、4日間のトライアル結婚生活がスタートした、というのが最終回の導入だった。

「“せっかくのトライアルだから”と、ナギサさんに“亭主関白な旦那さん”を演じさせたり、最初は楽しんだメイでしたが、“ナギサさんにとってもこの結婚ってメリットがあるのか”と悩んだり、途中でナギサさんが失踪したりと、紆余曲折ありました。

 ナギサさんは、年の差から“おそらくメイさんよりも先に死にます”と、介護などの観点でメイの将来を案じたんですが、メイは“介護はプロの力を借りる”“おじさんなのに家政夫やっているナギサさんが、いまさら年齢差がどうとか型にはまったこと言わないでください”と力説。最後は2人がハグして、晴れて正式に結婚し、幕を閉じた。このトライアル結婚が本当の恋に発展して……という流れが、『逃げ恥』の“契約結婚”と似ている、という声が相次いだわけです」

  1. 1
  2. 2
  3. 3