“天気の常識”に変化が!秋の巨大台風で「死なないための」10か条の画像
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 9月6日から7日にかけ、超大型の台風10号が九州・沖縄地方を襲った。「予想よりも発達せず、比較的早い速度で進んだため、河川の同時氾濫、広範囲の浸水といった最悪の事態はまぬがれました。しかし、6人の死者・行方不明者を出し、土砂崩れが発生するなど、その爪痕は今も各地に残されたままです」(全国紙記者)

 近年、巨大化した秋の台風が日本列島に上陸するケースが目立つが、なぜなのか。気象予報士の天達武史氏が解説する。「秋の台風が巨大化するのは、地球温暖化などの影響で、海面だけでなく海の深い所まで水温が高くなっているからです。水温が高いと、台風が通過して海が荒れても冷たい海水が湧き上がりにくく、次々と強い台風が発生しやすい状況になるんです。この現象は日本近海でも見られています」

 そこで今回、巨大台風から命を守るために、接近前から上陸時まで、実践すべき10か条を専門家にアドバイスしてもらった。まずは上陸から4日前。持病がある人は、ここで薬の在庫を確認しておこう。「避難して薬が手配できなかったり、冠水して外に出られない可能性もあるので、4〜5日分は用意しておきましょう」(前同)

 また、万一に備え、避難所の手配は早めにしておくべし。先の台風では、コロナ禍で施設の収容人数が制限され、避難所に入れない人も多かった。防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏は、こう助言する。「自治体指定のところでなくても、3階以上の丈夫な建物に住む知り合いの家、ホテルを予約してもいいでしょう。避難所なら3密回避、プライバシー確保のため、簡易テントを用意しておくのがオススメです」

 上陸する3日前には、家の周りの側溝や排水溝の掃除をしておこう。「大規模な冠水は、雨だけでなく、ゴミや落ち葉の詰まりが原因になることも多いからです」(天達氏)

 上陸2日前、徐々に台風の気配が近づいてきたら、鉢植え、物干し竿、自転車など、風で飛ばされて凶器になるものを移動させよう。「クーラーの室外機が、しっかり固定されているかも確認しましょう。強風で倒れて壊れ、使えなくなることもあります」(前同)

 上陸前日には、停電に備えて携帯電話の充電を、しっかりしておきたい。「台風の最新情報も得られます。夜中の停電に備え、懐中電灯の確保もしましょう」(同)

 また、同じく停電に備え、風呂に水を溜めておこう。「これは生活用水確保のためです。停電などで水洗トイレが止まっても、ペットボトルなどに入れた水を注げば、便も流れていきますから」(渡辺氏)

 強風で窓が割れたときに備え、飛散防止フォルムを貼ることもお忘れなく。「雨戸やシャッターがあればそれで十分ですが、マンションなどはありませんからね。カーテンも閉めておきましょう」(前同)

 さらに渡辺氏は、停電による熱さ対策として、水を入れたペットボルトを凍らせておく、または保冷剤を冷やしておくことを提案。「それらで首の両脇、股の内側などの動脈を冷やせば熱中症も防止できる。しかも冷えたペットボトルを何本も入れておけば、冷蔵庫内のものも、ある程度の時間は痛まないですみます」

 上陸当日、家が冠水しそうな場合は、トイレの便の逆流を防ぐ準備をしよう。「ビニールのゴミ袋を二重にし、中に水をためた水のうを作り、それを便器の中に入れておくだけ。この水のう、浸水しそうな場所の土のう代わりにもなります」(渡辺氏)

 自分を守るのは自分のみ。備えあれば、憂いなしだ。

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