■落選の危機にある歌手とは…
そんな“ソーシャルディスタンス紅白”の影響で、落選の危機に見舞われている歌手がいるという。「ズバリ演歌歌手ですね。とにかく、今回の紅白はステージ上で“密”を作らないのが絶対。すると、例年のように、バックでアイドルが大人数で踊るような演出はなくなります。ここ数年の紅白は演歌の際の視聴率下落が顕著。その改善策として、演歌歌手とアイドルグループを組ませる演出が多くなっていました。それができないとなると、演歌勢は人数を絞られるでしょうね」(前出の音楽プロ関係者)
とはいえ、常連の演歌歌手は安泰なようだ。スポーツ紙音楽担当記者は話す。
「異例づくしの構成のため、現場の混乱は必至です。だからこそ、紅白をよく分かっている出演者はありがたい存在。石川さゆり、氷川きよし、坂本冬美あたりは出場確実でしょうね」
とにもかくにも、コロナの感染防止が最優先の状況だが、紅白という番組は1年の厄を落とす“ハレの場”でもある。南沙織や山口百恵、松田聖子を世に送り出してきた音楽プロデューサーの酒井政利氏は、こんな不安を口にする。
「紅白はその名の通り、“歌合戦”です。はたして観客のエールなく成立するんでしょうか……。今年の大きなテーマは“エール”だといいますし、コロナ禍で沈んだ日本を元気にするため、観客の存在は重要なエッセンスになります」