K‐POPでいってみよう! 第11回
山田孝之主演で映像化された村西とおるの評伝『全裸監督』の著者であり、多くのノンフィクションを手がける本橋信宏は、無類のK‐POPファンでもあった。K‐POPの魅力について縦横無尽に語ってもらう連載がスタート。
全員10代の日本人からなるグループNiziUが誕生!
みんな、顔ちっちゃ!
さすが全員10代。
今月デビューした全員日本人の9人組ガールズグループ、NiziU。
みんなから必要とされる――Need Youがグループ名の由来。虹にもかけているのだろう。
Nizi ProjectというK-POP界最大手のJYPと日本のソニーミュージック共同によるサバイバル・オーディションが昨年から催され、6月に1万人の応募者のなかから9名が選ばれた。
JYPというと、TWICEをはじめ、2PM、GOT7、ITZYといった超メジャーグループを擁するK-POP界有力プロダクションである。
トップのJ.Y.Park(パク・ジニョン)は48歳、ゴリラというあだ名のいかつい顔で、歌手デビューを果たすも売れず、何度もオーディションを受けて再起を期すが、軒並み不合格。セクシャルな衣装とダンス、歌でやっと日の目を見るという、叩き上げ歌手なのだ。
K-POP界にはJ.Y.Parkのように歌手や俳優から芸能プロダクション経営者に転身して大成功を収めた人物が多い。
CNBLUE、FTISLAND、AOAといった人気グループのFNCエンターテイメントのハン・ソンホも歌手だった。
J.Y.Park同様、ルックスで勝負できず、歌手としては泣かず飛ばす。かえって表舞台で成功しなかったタイプのほうが裏方にまわると成功を収めるケースが多い。
J.Y.ParkはTWICEの大成功を踏まえて、日本でオーディションを開き、第2のTWICEをデビューさせようとしたのだろう。
TWICEの大成功は、「シックスティーン」というサバイバルオーディションが大きな要因だった。サナ・ミナ・モモという3人の日本人が合格者にいたことも成功の一つだ(日本人ファンの獲得に成功した)。
ライバルであるIZ*ONEも日韓合同オーディション「Produce48」が大成功の要因だった。
IZ*ONEにも、宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美という3人の日本人が合格したことも成功の大きな原因であった。