乃木坂46「個人PVという実験場」
第11回 4期生にとっての個人PV 2/4
■個人PVからオリジナルドラマへ
遠藤さくらの個人PV「わたしには、なにもない。」(/articles/-/81752)は、フィクションでありつつもその結末において、現実世界でアイドルとしてのスタートに立つ遠藤自身へと接続するものだった。遠藤ら4期メンバーが、まだグループに本格合流する前段階の時期に制作されたこの個人PVは、やがて乃木坂46を担っていく彼女たちを象徴するドラマ作品としていかにも似つかわしい。
その遠藤をはじめとした4期メンバーは翌年、今度はすでに「アイドル」を辞めてのちの人生を生きる者たちを演じることになる。
https://www.youtube.com/watch?v=1sKHnH1Go-I
(※dTV「サムのこと」予告映像)
個人PVの継続的な展開などに代表される乃木坂46の「演技すること」への志向は、昨年末頃からまた新たな展開を見せつつある。それは動画配信サービスと連携したオリジナルドラマの制作である。3月24日更新分(/articles/-/73323)でもふれた、1~3期メンバー主演のFOD配信オムニバスシリーズ「乃木坂シネマズ」がその嚆矢となったが、続いて今春にdTVで配信されたのが4期メンバー出演のドラマシリーズ「サムのこと」「猿に会う」の二作品だった。