こぶしファクトリー「短命に終わった悲劇のグループ」を支えたリーダー広瀬彩海【アイドルグループ「最年長メンバー」列伝vo.4】の画像
※画像はこぶしファクトリー『青春の花/スタートライン(初回生産限定盤A)(DVD付)(特典なし)』より

アイドルグループ「最年長メンバー」列伝

「長女タイプがたまらなく好き」「お姉さんキャラに何故かハマる」「推しはグループの年長者ばかり」……これは、そんな指向性をもつアイドルファンのための連載である。毎回1名ずつ、過去半世紀の女性アイドルグループごとに在籍した“最年長メンバー”たちの華麗なる軌跡を綴っていきたい。

第4回 こぶしファクトリー:広瀬彩海 Ayaka Hirose

■新時代を担うユニットとして華々しくデビュー

 「こぶしファクトリー」は2015年に結成されたハロプロ初の、21世紀生まれのオリジナルメンバーを含むグループだった(カントリー娘。を前身とするカントリー・ガールズと海外のグループを除く)。だが、2020年11月の時点でもう存在しない……。この短命グループの解散時、最年長メンバーだったのが“あやぱん”こと広瀬彩海である。

 こぶしファクトリーは当初、8人でスタートした。結成時の最年長メンバーは、1999年3月生まれの藤井梨央ながら、1999年8月4日生まれで学年が1つ下の広瀬がリーダーに任命された。この人事は結果的に正解だった。余談だが、彼女が生まれた1999年の8月というのはモーニング娘。に後藤真希が加入した月である。

 ハロプロ新時代を担っていく新戦力として期待されたこぶしファクトリーは、日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞、全国ツアーを開催、主演映画『JKニンジャガールズ』制作など、その活動は順調に見えた。グループ内での広瀬はフロントメンバーではなかったが、リーダーとして、ボーカリストとして重要な役割を果たしていた。

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