BENIが安良城紅名義時代に最年長メンバーとして所属していた幻のグループ「美少女クラブ31」【アイドルグループ「最年長メンバー」列伝vo.17】の画像
※画像は美少女クラブ『東京Gourmet Tour(初回盤)(CCCD)(DVD付)』より

アイドルグループ「最年長メンバー」列伝

「長女タイプがたまらなく好き」「お姉さんキャラに何故かハマる」「推しはグループの年長者ばかり」……これは、そんな指向性をもつアイドルファンのための連載である。毎回1名ずつ、過去半世紀の女性アイドルグループごとに在籍した“最年長メンバー”たちの華麗なる軌跡を綴っていきたい。

第17回 美少女クラブ31:安良城紅 Beni Arashiro

■国民的美少女コンテストの最終審査に残る

 “アイドル戦国時代”と呼ばれた時代以降は、無数のアイドルグループが共存共栄し、長く活動を続けている。ところが、マーケットが狭かったためか、モーニング娘。が一強だった2000年代前半には、競合グループの長期間の存続は難しかった。前回(/articles/-/82951)取り上げたチェキッ娘解散後に登場した、この例に含まれるグループが「美少女クラブ31」である。

 彼女たちは、大手芸能プロの「オスカープロモーション」が主催する、2002年の「全日本国民的美少女コンテスト」の最終審査に残ったメンバー21名によって「美少女クラブ21」として2003年に結成されたグループである。

 さらに同年の同コンテストを経て新人10名が追加加入することで「美少女クラブ31」と改称している。31名というのは、当時としては突出した大所帯だった。のちにグラビアアイドルとして一時代を築いた原幹恵、女優として活動した福田沙紀らも、このグループに所属していた。

 美少女クラブ31は、全員が同じ事務所に所属するという部分はモーニング娘。と同じ形態だが、歌手活動についてはおニャン子クラブやAKB48と同じで、グループ全体としてもCDをリリースしつつ、その中から、ソロとして、グループ内ユニットとしてデビューするメンバーもいるという形式だった。

 ただ、おニャン子やAKB48と違うのは、ソロorユニット問わず、個別にCDデビューしたメンバーが極めて少なかったことである。その数少ないソロデビュー者のひとりが安良城紅(のちにBENI)であり、1986年3月30日生まれの彼女こそが、このグループの最年長メンバーだ。同時代のアイドルでいえば、同じ事務所だった上戸彩、モーニング娘。の後藤真希と(日本の学校なら)同学年である。

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