10月21日に双葉社から新刊『パパが貴族』を上梓した、お笑いコンビ髭男爵の山田ルイ53世。本人によれば、本作は子育てエッセイではなく、娘に正体がバレまいとする日々を描いた防衛記録だという。スパイさながらのスリリングな、深すぎる思考に迫るインタビュー
ーー「普段から、自宅で執筆作業をすることも多かったので、コロナ禍でもあまり生活が変わらなかった」という話をしていましたが、子どもと接し方が変わったことはありましたか?
「仕事はリモート、学校は休校と親も子供も家にずっといる状況で、本来なら、“逆に、お互いを見つめ直す良い機会になった”とか“絆が強くなった”みたいな話をしないと駄目なんでしょうが、僕の場合、それが奥さんだろうが子供達だろうが、子どもからしたらお父さんであろうがお母さんであろうが、そして奥さんからしたら、旦那であろうが子供であろうが、単純に“一緒にいたくないな……”って時があると思うんですね? そういうのをもっと気軽に発信出来た方が良いと思う」
ーーずっと一緒にいると、やっぱり?
「しんどいですよ。正体を隠してるとか関係なしに、単純に子どもとずっと一緒にいるってしんどいですよ。“もう嫌!”って思ったこと何回かありましたもん。元々1人が好きな方ですし」