乃木坂46「個人PVという実験場」
第14回 VFXを通して乃木坂46の映像作品を拡張する荒船泰廣作品 4/4
■創作表現を志す者たちのドラマ
前週(https://taishu.jp/articles/-/90913)で扱った西野七瀬主演「ばけねこのななせ」は、荒船泰廣が手がけた個人PVの中でもとりわけポピュラーなものになった。
同作が収録された『インフルエンサー』で、乃木坂46は1年ぶりに個人PVをCD特典として復活させたが、中でも「ばけねこのななせ」をはじめとする3作は、公式YouTubeチャンネルでのちのちまでフルバージョンが公開されるなど、乃木坂46が個人PVというコンテンツをあらためて打ち出す際のアイコン的作品に位置づけられる。
その「ばけねこのななせ」で描かれたのは、技術も元手もないが創作への欲求だけはある若者たちの不器用な初期衝動だった。
このような創作表現を志す者たちのドラマは、荒船が監督する乃木坂46のMVで再度登場する。ただし今回綴られたのは、初期衝動から少なからず時を経たのち、創作を続けることの難しさに直面する人々の物語だった。
https://www.youtube.com/watch?v=WYBwjUk62Ck
(※「告白の順番」MV Short Ver.)