■固定給は稼働が少ないタレントにとって優しい制度
前出の芸能プロ関係者は続ける。
「歩合制の方が、一度に入ってくる金額は大きいのですが、仕事がないときは収入が途絶えてしまいます。固定給制は、一度に入る金額は歩合制より少なくなりますが、仕事がないときでも決まった金額が入ってくる。安定した収入を得られるため、仕事が不安定なタレントにとってはある意味優しいシステムとも言えますよね」
しかし、コロナ禍によって芸能の仕事が激減。各芸能プロダクションとも大きなダメージを受けており、「固定給の維持が難しくなってしまったようだ」(前同)という。
「特にコンサートやイベント、舞台が収益の柱だった会社は大打撃を受けていますよね。それ以外でも、コロナ不況で広告主がCM出稿を絞ることでテレビ局も困窮。同じく、女性ファッション誌なども広告が激減し、壊滅状態です。歌手、役者、タレント、モデル……総じて仕事が減少しています。
そのことにより当然、芸能プロダクションの売り上げも激減。それで、これまで続けてきた固定給制の維持が難しくなってしまったので、歩合制への変更を所属タレントに打診しているという流れです。また一部では、固定給を半分にしてほしいというような話し合いもあるといいますね。
これに納得できない人、または“これを機に自分で”と思ったタレントが、退所していっているということです。ただ、中には、さほど稼働していないのに、長らく毎月給料を払ってくれる事務所に申し訳ないと感じて、去る人もいるそうですよ……」(同)
まだまだ終息する気配がないコロナ。2021年も芸能人独立の波は続いてしまうのかーー。