■ウレタンマスクで個性をつけることもできない

 ならばせめて個性を付けるためにオシャレなウレタンマスクを……というわけにもいかないようだ。ウレタンは吐き出し飛沫量が50%、吸い込み飛沫量が60~70%と、不織布に比べて大幅に効果が劣るからだ。

「20年11月26日の『産経新聞』で、理研チームリーダーで神戸大教授の坪倉誠氏は、“不織布は性能は良いが、毎回換えないといけない。布やウレタンは何回も使うことができる。性能と通気性と費用対効果を考えて選択してもらえれば”“同じ素材でも製品によって性能にはかなりの差があり、たとえば不織布でも布より性能の劣る製品も市販されている”としていました。

 どちらにしろ、もはやフェイスガード、マウスガードはコロナ対策には無意味ということになりますよね」(全国紙記者)

 そうした経緯もあり、今回のたけしと安住アナの判断は、視聴者からも評価され、むしろ「フェイスガードは意味が無いから、芸能人もマスクをつけるべきだ」とする声も大きくなりつつある。

「ニュース番組ならそうした対応も可能でしょうが、バラエティ番組やロケ番組、ドラマの撮影などで不織布マスク、ともいかないかもしれません。芸能人はやはり顔が命。表情がわからなかったり、口元を見せないでできる仕事はかぎられてくるでしょう。とりわけ、食レポ系の番組は、今後どうしていったらいいのか……ということですね」(前同)

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