■実は社会派なツッコミの数々
漫才中の松陰寺の発言を思い返してみると、
「休憩はとろう! 働き方は変えていこう!」
「日本人はマジメで勤勉だけど、休憩をとらなさすぎだ! だからほかの先進国に比べて労働生産性が低いんじゃないのか? 働き方改革って、法律で同行できる問題なのか!? なぁ、お前はどう思う!?」
「お年寄りがお年寄りに席を譲る時代が、もうそこまで来てる! これが日本の現実なんだ……」
「もはや東京に用はない。Good bye! これからの日本は中央集権ではなく地方分権だ。それが格差社会を是正する、1つの手段なんだ!」
「(幼稚園児に)おっさんみたいな声だけど、みんな違ってみんないい! 個性は背筋だ。伸ばしていこう」
「医者は、真夏の電力だ。(人手が)足りないんだ。必要なところに必要な医者が足りないんだ! 日本の医療問題は本当に根が深い!」
「俺たちは飼われているんだ……社会という名の飼い主に」
「24時間営業のコンビニは減らしていこう! そうだろう?」
「印鑑って今後残していく文化何ですか? IT化が進んだことによって、印鑑の必要性をいま問われているんだ!」
こうして挙げてみると、確かに、松陰寺の技術で違和感なく“ノリツッコまない漫才”として受け入れられているが、高齢化社会、働き方改革、医療などなど、実に多ジャンルを斬っている。
キャラ芸人を入り口に、しっかり世相を斬る松陰寺太勇。彼の言葉を借りるなら「悪くないだろう!」。