■『半沢』のセルフパロディも

『リーガルハイ』は、主演が堺雅人(47)でヒロインが新垣結衣(32)という豪華すぎる作品。

 腕は確かだが「正義は金で買える!」と豪語する人格破綻者の弁護士・古美門研介(堺)と、「朝ドラ(のヒロイン)」とバカにされるほど正義感の強い新米弁護士の黛真知子(新垣)の2人による法廷ドラマだ。

 軽快なトークとコメディタッチの雰囲気ではあるが「金を求める政治家=悪という風潮」「相手が悪人なら何をしてもいいという民意の暴走」などなど、痛烈に風刺が効いた作品で、のちの『コンフィデンスマンJP』にも通じるものがある。

「古美門は動きも顔も非常にエキセントリックで、しかもそれを維持したままでの超速かつ長セリフが連発される。堺の超人的な能力があっての作品です。シーズン1と2の間の13年7月には、堺主演の『半沢直樹』(TBS系)があり、それにちなんだいわゆる“中の人ネタ”がシーズン2の1話にあって、話題になりました。半沢と古美門は髪の分け目がちょうど左右逆であることも、ネットではしばしばネタにされています(笑)」(前出の女性誌記者)

 シーズン2のラストでは、新垣が「やられたらやりか……」と、『半沢直樹』の決め台詞「倍返しだ!」を言おうとしたところで、堺が「あまーい! やられてなくてもやり返す!身に覚えがないヤツにもやり返す! だれかれ構わず、八つ当たりだ!」と、微妙に声のトーンを『半沢』に寄せて叫ぶセルフパロディもあった。

 最後に新垣が「それはただの迷惑な奴です」と返し、堺が奇天烈なポーズをして、エンディングに突入したのだ。

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