■警察モノは役者のイメージを変えやすい

 水谷豊の『相棒』(テレビ朝日系)や、古くは『太陽にほえろ!』や『あぶない刑事』(いずれも日本テレビ系)のように、警察ドラマは手堅いだけでなく、今回の香取のように、役者に根付いたイメージを覆すためには向いている場だという。

「最近では20年1月に前後編で放送され、21年1月にも続編が放送された木村拓哉(48)主演の『教場』シリーズがいい例です。木村には“何をやってもキムタク”という評価がついて回り、“マイペースでちょっとチャラいけど、最後は決めてくれるカッコいいお兄さん”という役が多かった。

 しかし、『教場』で木村が演じたのは、白髪に義眼という強烈なビジュアルにくわえ、終始突き刺すような視線の冷徹な鬼教官・風間。従来の“キムタク”とは違う渋いカッコよさを見せましたよね」(専門誌記者)

 また、20年の『MIU404』(TBS系)も、16年の『逃げるは恥だが役に立つ』(前同)以降の星野源(39)の“優しいお源さん”のイメージをガラッと変えることに成功した。『MIU』での星野は、優秀だが過去の“相棒殺し”がきっかけで自分も他人も信用せず、自分の命を軽んじている刑事・志摩を演じ、続編を望む声も多い。

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