■水谷豊には超大物の後ろ盾もあるが……
テレビ朝日の早河洋会長は、2018年3月に都内の高級ホテルで行われた『相棒 season16』の打ち上げ及び放送回数300回突破記念セレモニーに顔を出して、「今度は600回までやっていただきたい。600回となれば水谷さんは81歳。80歳はまだ若い!」とスピーチしている。
「これまでテレビ朝日に貢献してきた水谷さんには“テレ朝のドン”とも言われる早河会長の後ろ盾があるんです。水谷さんはこれまで2本の映画の監督を務めていますが、その映画の製作総指揮が早河会長ということからも、いかに2人の関係が深いかがうかがえます」(前出の制作会社関係者)
水谷は2017年公開の映画『TAP THE LAST SHOW』では監督兼主演を、2019年公開の『轢き逃げ 最高の最悪な日』では監督を務めている。
「ただ1作目の映画の興行収入は1億2000万円、2作目も特に話題にはなりませんでした。フジテレビはテレビドラマでは苦戦していますが、『コンフィデンスマンJP』や『マスカレード・ホテル』など映画が好調で、1作で数十億円を稼ぎ出します。ドラマの不振を映画で一気に取り返すことができています。
一方、『相棒』はドラマでは好調ですが、水谷さんの映画は鳴かず飛ばず。映画に関してはイーストウッドに影響を受けているという水谷さんが“やりたい”と申し出て、早河会長がGOを出しているのかもしれませんね。ただ、早河会長も現在77歳。いくら“テレ朝のドン”でも、いつまでも会長の座にはい続けられないでしょう」(前同)
視聴率の低下、ライバルドラマの台頭、反町切りがないことによるマンネリ化、テレビ業界のコアシフト移行、監督映画の不振、早河会長の後ろ盾もいずれなくなること――。
「今ある懸念材料がより顕著になってくれば、一気に“水谷外し”が進められる可能性もゼロではないでしょうね。
ただ、すでに20年が経過しているのに、現在の人気とクオリティを保っていること自体が奇跡でしょう。連続ドラマがここまで飽きられずに見てもらえるのは、やはり水谷さんの力によるもの。90歳は不可能だとしても、あと12年、80歳までは続けてほしいですよね」(同)
スタートから21年目を迎えた『相棒』。2年後には古希を迎えている水谷だが、まだまだドラマファンを楽しませてくれそうだ。