■すでにある「プランA」、「プランB」

 1月28日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)と電話会議を行った。

 会議終了後に取材に応じた森会長は、海外からの観客の受け入れについて質問されると「流れをもう少し見ないといけない。いろんなシミュレーションして、みんなでやっていますよ。それを今の時点でいちいち申し上げて、一人歩きしてはいけない」と説明。

 そして「今は何も言う必要がない。口が裂けても申し上げられない。何もやってないのかと言われれば、やってますよ。みんながいろんな形を考えて想定している」と語気を強めて語った。

 無観客での開催についても「そういうこともすべて含めてです。基本的には(無観客開催に)したくはないけど、それも考えておかないとシミュレーションにならないんじゃないですか」と話した。

「森会長は、これまでもずっと強気で発言していますよね。今回も取材でこのように話したのは、裏では政権サイドと五輪を開催することで話がついているからですよ。

 大会のやり方としては、まずプランAとして、観客は国内在住者に限定し、海外からの観客はナシ。海外から受け入れるのは選手だけで、選手にはしっかりと検査を受けてもらい、外部との接触をしないよう、競技以外のときは選手村に滞在してもらう、という形だそうです」(前出の全国紙政治部記者)

 しかし、今の感染者数のままでは開催は難しいだろう。

「プランAは今後、緊急事態宣言の効果や、暖かくなっていくことで感染者数が減ることを想定したもの。もし、感染者数が高い水準のままだつた場合は、プランB、日本人もNGの完全無観客での開催になるということです。そういったところまで政権や関係者の間では話がついていて、“無観客であろうが、何が何でも絶対やる!”と菅首相の中ではなっているそうですよ」(前同)

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