■中盤から盛り返したが手遅れ

 ニューヨークは「久々の地元で、高校時代にいつも食べていた思い出のラーメンや、昔世話になった家族とおじさんとの交流を楽しむ」という完ぺきな内容に「ロケ見やす(見やすい)!」「テンポもいいし、本当に地元帰った感が(ある)」と千鳥にも好評で、適度にツッコミどころもあり全体的に見やすい構成となっていた。1本目がニューヨークだったら、また番組の評価は違っていたのではないか、と思われる。

「次の見取り図も、“突然美容室で髪形をコーンロウに変える”“お世話になった教師と学生時代の写真を見ていると当時がコーンロウ”という伏線が非常に面白かった。内容が旅ロケらしくなかったので、ノブは“ロケかロケじゃない論争にならないか”と不安視していましたが、展開そのものは面白かったですね」(前出の専門誌記者)

 しかし、その後もおいでやすこがは「実家の居酒屋でただただ芸がスベって終了」という見所に欠けるものだったほか、マヂカルラブリーは何が起きたのか、昼のロケが8時間ほどカットされていた(放送後に『延長戦』として公開)。その後のアキナや錦鯉、オズワルドらのVTRは楽しかったが、全体的に“消化不良”という印象を受けた。

「そもそも『相席食堂』のよさは、本来ならカットされるようなロケの場面をあえて使い、千鳥がそれをスタジオで面白くする、というスタイルにある。それが、10組もの芸人を揃えたことで、それぞれがごく短い時間になってしまい、余白がまったくなかった。テレビ朝日の意気込みが空回りしてしまった、というほかないでしょう」(前同)

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