■「しっかり五代さん役を務めさせていただきます」

 映画公開前にこの世を去ってしまったが、三浦さんも生前、『天外者』について、役者という仕事について言葉を残していた。今年4月の著書『日本製』(ワニブックス)のインタビューで、

「史実を扱う責任の重さや自分の意識の変化を実感した」「プロジェクトがあり、一つの作品を作るうえでこんなにも大勢の人が関わっているという実感をいつも以上に感じられる現場だった」

「五代さんを演じた期間はとても充実していたし、三浦春馬という俳優としても、ひとりの男性としても、ベストを尽くすことができたと胸を張って言える作品になった」

 と綴っていたのだ。

「『天外者』を映画化するために13年に『五代友厚プロジェクト』を立ち上げ、公開まで7年間も尽力した廣田稔代表は、公式サイト『五代友厚足跡サイト』の代表あいさつにて、

“主演が決まってから五代さんについて真摯に学び、9月24日の慰霊祭には個人として参加をして、墓前で『しっかり五代さん役を務めさせていただきます』と誓ってくれました”としています」(前出の映画ライター)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4