■名演出家の指導にボロボロ

 現在では俳優として確固たる地位を確立している木村。その役者人生のスタート言えるのは、1989年に上演された、故・蜷川幸雄さん演出の舞台『盲導犬』だった。

「木村は、蜷川さんの指導に強烈なインパクトを受けたようで、“大変どころじゃなかったですよ。台本自体初めて持ったんで”“1か月以上(稽古を)やったんですけど、蜷川さんからの、どういう感じでやってんのっていうのがなくて。あるところまで来ると『もう1回!』っていうのが10日間くらい続いた”と、2019年2月の『ボクらの時代』(フジテレビ系)で振り返っています」(前出の女性誌ライター)

 初めての舞台で、いきなり日本を代表する演出家である蜷川さんと仕事をすることになった木村。

「蜷川さんの厳しい稽古で木村はボロボロだったといいます。ただ、そんな木村を共演俳優たちがしっかりフォローしてくれたそうです。壌晴彦(73)が発声を教え、不破万作(74)が励まし、桃井かおり(69)は木村の気持ちがドンと落ちてモチベーションが失われると、ご飯に連れて行くなど、手厚い周囲の支えがあったようですよ」(前同)

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