■クラブハウスは「日本人向き」

 今後はクラブハウスで話された内容が、他のメディアに拡散されるケースも増えていくということだろうか。

「マスコミが正体を隠して有名人の話を聞いてそれを記事にするということしなくても、そのスピーカーの友人がSNSで“こういう話をしていた”と発信するという、ネタばらしみたいな例はすでに出ています。

 ただ、運営サイドがそれを狙っている可能性もあります。“チラ見せ”のようなものですよね。クラブハウスに参加できない人は“時代遅れ、選ばれしものではない”という意識になっていく。そうなるとクラブハウスを“始めたい”と、アプリの付加価値が高まっていきます。そういったマーケティングをしているのではないでしょうか。

 藤田さんが規約違反に怒ったということですが、運営側もある程度、クラブハウス内での情報が漏れることは想定していて、“宣伝になる”とも考えているかもしれません」(井上氏=以下同)

 今後、クラブハウスは日本で流行していくのだろうか。

「日本人向きだとは思います。現状の情報を考慮すると、クラブハウスの“ルーム”は5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の“スレッド”に近いですよね。そのテーマに興味ある人が集まって、全員が議論に参加することはできませんが、1人がしゃべって、その他の人が同意したり、反論したりといったコミュニケーションができるのではないでしょうか」

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