『徹子の部屋』(テレビ朝日系)がこの2月で放送開始45周年を迎えた。その司会者・黒柳徹子(87)は、同番組開始よりもさらに20年以上前、日本のテレビの創成期からテレビに出演し続けている。テレビ界のいわば生きる伝説とも言える、黒柳徹子のすべてに迫った。
徹子がいかに空前絶後の存在かを数値化して検証してみよう。
『ザ・ベストテン』。観たことがない年代でも、タイトルを聞いたことぐらいはあるだろう。
70年代の終わりから80年代にかけてTBS系で木曜21時より放送されていたこの歌番組は、独自集計によるシングル曲のランキングを発表するという内容だった。そこに出演することが、多くの歌手――特に新人アイドルの憧れになっていた。
ただし、ランクインしたすべての歌手がスタジオに揃うことはほぼなく、ほかのスケジュールが入っているため中継で登場するケースも多かった。また、出演を拒否する者(松山千春、中島みゆきなど)もいた。
久米宏(途中で降板)とともに、この番組の司会を務めることで徹子は“国民的司会者”のイメージを確固たるものとする。
番組スタートは78年1月で、第1回放送の1位はピンク・レディーの『UFO』だった。そして、80年に松田聖子、田原俊彦、近藤真彦のデビューによりアイドル黄金時代が到来し、『ザ・ベストテン』はテレビ界の中心的なポジションに到達。20%以上の高い視聴率をキープし、89年9月の番組終了までの最高視聴率は、1981年9月17日の41.9%だ。その中心に徹子がいたのである。
なお、『ザ・ベストテン』は最近、不定期ながらCSのTBSチャンネルで再放送されているが、その華やかさはいま見ても衰えない。
*視聴率はすべてビデオリサーチ調べ・関東地区
(EX大衆2021年3月号「黒柳徹子のすべて」ザ・ベストテン)文●ミゾロギ・ダイスケ
「黒柳徹子のすべて」
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