乃木坂46「個人PVという実験場」
第16回 ナイロン100℃とのリンク 5/5
■山下敦弘監督の「君の名は希望」MVに出演していた池松壮亮
ここまで、乃木坂46のMVや個人PV等に参加した共演俳優にスポットを当てながら、いくつかの作品をみてきた。グループが総体として演技を志向し、ドラマ型作品や舞台を多く製作するからこそ、外部俳優たちとの接点もまた趣のあるものになる。こうした外部俳優との興味深い関わりは、乃木坂46自身が多くの役者を輩出するようになる以前、活動初期にもうかがうことができる。
乃木坂46の演技への傾斜を強くあらわす初期作品として、山下敦弘が監督を務めた5枚目シングル表題曲『君の名は希望』MVがある。
https://www.youtube.com/watch?v=CYj2bLGGCPY
(※「君の名は希望」MV Short ver.)
楽曲そのものがおよそ5分半の長さであるのに対して、フルバージョン約25分と大幅に長い尺で仕上げられたこのMVは、乃木坂46メンバーが映画のオーディションを受けているさまをドキュメンタリー的に捉えた、一風変わった体裁の作品である。