■“ロケ”の伝統が途絶えてしまう……
前出の制作会社関係者は続ける。
「ほかにも、ホンジャマカの石塚英彦さん(59)の街ブラ企画がある『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)も3月末で終了。
また、番組こそ続きますが、『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』(日本テレビ系)では、過去に放送した“ダーツの旅”のロケ映像を流したり、4月からBSに移行する『噂の東京マガジン』(TBS系)は、コロナ禍になってから、過去のロケVTRでほとんどが構成される放送回が何度もありました」(前出の制作会社関係者)
テレビ各局を襲う“ロケ難”。この流れが続くと、最悪の事態が訪れる可能性もあるという。
「ロケができず、ロケ番組がどんどん消えていくという事態が続いたら一大事なんです。というのも、ロケというのは、スタジオ収録とはまた違い、取材先への許可取り、撮影手法などに特別なノウハウが必要になる。これは脈々と受け継がれていくもので、軒並みロケ番組がなくなってしまったら、技術の伝承ができなくなってしまいます。
バラエティ番組の基本とも言われるロケ番組ですが、今の流れが続けば、コロナが終息しても、そのときロケ文化そのものが死滅してしまっている可能性がある。テレビ界にとっては、かなり深刻な問題だと思われます」(前同)
過去を振り返れば『電波少年』シリーズ、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(いずれも日本テレビ系)といった、ロケ企画でバラエティ史にその名を刻んだ番組は数多い。日本のお茶の間を彩ってきたロケが絶滅することだけは避けてほしいが……。