フジテレビが揺れている――。
フジテレビなどを傘下にする持ち株会社「フジ・メディア・ホールディングス(FMH)」が2012年から2014年までの約2年間、放送法の外資規制に違反していた疑いがあることが明らかになった。
4月5日、金光修社長は朝日新聞の取材に対し、過去の株主名簿上の議決権の取り扱いで誤りがあり、違反の疑いがあったと認めており、「当時公表しておけばよかった。甘かった」と話した。また、2014年9月末からは適法状態になったという。
4月6日、FMHは「外国人議決権比率20%を超えていた可能性があり、事実関係を精査している」とコメントしており、これを受けて武田良太総務大臣(53)は「徹底的に調査するよう事務方に指示した。今後、調査結果を踏まえて事案の内容を精査し、適切に対処していく」と語った。
「FMHは当時、違反の可能性を把握していた。にもかかわらず、そのことをすぐに是正しなかったこと、今回の朝日新聞の取材を受けるまで公表していなかったことが大問題視されています。
その点の原因究明が必要だと言われており、当時の会長だった日枝久氏(83)を国会に招致するかどうかの攻防戦が永田町とFMHの間で繰り広げられているといいます」(夕刊紙記者)
日枝氏はフジテレビジョンの編成局長などの要職を歴任し、1988年には同社の代表取締役社長に、2001年には代表取締役会長に就任。2017年には代表権のないFMHの取締役相談役とフジテレビジョンの取締役相談役になっている。
「当時の日枝氏といえば、フジ「グループのトップ中のトップ。誰もがひれ伏す実権を握っていたと言われています。
今回指摘された外資規制違反についても、社員は気づいていたものの、日枝氏を含むフジ上層部が、“意図的にそのようにしているのでは”と過剰な忖度を働かせて、言うことができなかったのではないかともささやかれているんです」(前同)