■改正ストーカー規制法で警察も動きやすく

 5月18日、改正ストーカー規制法が衆議院本会議で可決、成立した。改正法では、相手の承諾なく車などに無断でGPS機器を取りつける行為やスマホのアプリなどを通して、位置情報を取得する行為も規制の対象となった。

 改正法は8月にも全面的に施行されるというが、これにより具体的にどのような変化があるのだろうか。「弁護士法人 天音総合法律事務所」の正木絢生代表弁護士に話を聞いた。

「今までは、GPSを使った監視はストーカー規制法の対象外でしたが、今回の法改正でGPSでの監視も規制の対象になりました。

 従来、GPSの設置は犯罪ではなかったので、GPS設置の際に、建造物侵入等の別の罪を犯していないと、警察も捜査することができなかったのですが、今回の改正でGPSの設置自体が違法になり得るようになったので、今までより警察も捜査しやすくなるはずです」(正木代表弁護士、以下同)

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