なぜ彼女たちは「センター」に立ったのか⁉
アイドルセンター論
日向坂46 加藤史帆 前編
日向坂46が5月26日にリリースした5thシングル『君しか勝たん』で初のセンターに抜擢された加藤史帆。表題曲のセンターはこれまで2期生の小坂菜緒に委ねられており、今回のシングルで初めてセンターが入れ替わったことになる。
2016年5月にけやき坂46に加入した加藤。クールビューティーなビジュアルとは裏腹に「へにょへにょ」とした話し方や振る舞いで話題を集め、2018年には『ハッピーオーラ』で初のセンターに抜擢される。グループの代名詞でもある同曲はメンバーにとっても、おひさま(ファンの総称)にとっても大切な曲だ。その後はけやき坂46〜日向坂46とフロントメンバーという重要なポジションで活躍し、センターの小坂を支えるようにパフォーマンス面でもグループの底上げに貢献してきた。
日向坂46はコメディエンヌの多さがひとつの特徴だが、加藤は初期からバラエティで爪痕を残してきたメンバー。例えば、日向坂46の冠番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系)において、普通であれば躊躇するであろう思い切った変顔を惜しげもなく披露したり、『KEYABINGO!』(日本テレビ系)では罰ゲームとして食べた激すっぱ麺をさらりと吐き出したりと、アイドルらしからぬコメディエンヌぶりを発揮し、バラエティに欠かせない存在へと成長を遂げた。バラエティへの対応力に加え、どこまでも貪欲に笑いを取りに行く姿勢がバラエティで重宝される理由なのだろう。