乃木坂46の個人PVは、メンバーが「演じる」ための機会を提供する側面を持っている。俳優を継続的に輩出するグループとしての乃木坂46を考える際、こうした映像コンテンツは重要な機能のひとつを担ってきた。このとき、メンバーたちが表現するのは、必ずしも「人間」ばかりではない。メンバーの身体を通じて、ときには人間ならざるものの「人格」が上演されることもある。生身の人間ではないものを登場人物にしながら、演技を通じてそれらに魂を吹き込み、その設定ゆえの悲哀とおかしみを交錯させてゆく。


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