清原和博ヒップアタック、長嶋茂雄「坊主頭」の真相…プロ野球「愛しの悪童選手」衝撃のヤンチャ伝説の画像
清原和博

 監督に盾突き、空気を読まず、信じた己の道を突き進む。裸一貫でその身を立てるアウトローたちの背中を見よ!

「もっとヤジが多いのかと思ったんですけど……」

 6月23日、日本復帰戦を勝利で飾った山口俊(33=前3Aサクラメント)。山口といえば、巨人にFA移籍した2017年に起こした“泥酔暴行事件”が語り草。不起訴処分ですんではいるが、悪童のイメージがついて回る。

「渡米前年の19年は大活躍しましたが、メジャーでは通用せず。猫の手も借りたい投手不足の現状がなければ、さすがの原辰徳監督も、“前科持ち”の彼を、わざわざ呼び戻すことはしなかったでしょう。復帰登板がコロナ禍の富山でなく、超満員の東京ドームだったら、間違いなく辛辣なヤジが飛んでいましたよ」(元巨人担当記者)

 とはいえ、ひと昔前のプロ野球界なら「酔って暴れる」程度の“武勇伝”は、掃いて捨てるほどあったはず。そんな、今なお語り継がれる“悪童”たちの言行を振り返ろう(文中一部=敬称略)。

「山口なんて足元にも及ばないぐらいの大騒動を起こしても、飄々とマウンドに上がってケロッとしている。あの精神力の強さはある意味、本物の“怪物”だった」

 現役時代に「ベンチがアホやから」と言い放った野球解説者の江本孟紀氏がそう語るのは、かの“空白の一日”事件で日本中を敵に回すことになった江川卓だ。他球団からの指名を二度も拒否したうえに、制度の穴を突いてまで巨人入りを熱望した“我”の強さ。不遜とも映った、その太々しさは、まさに“悪童”だ。

「“江川を入れるなら巨人ファンを辞める”という人も大勢いた。こう見えて八方美人な私には、とても真似はできないね」(江本氏)

 そんな江川の図太さは、「高校3年のときにシンナーはきっぱり止めた」と語る野球評論家の愛甲猛氏も垣間見たという。ロッテの先輩・袴田英利に頼まれ、彼の地元・静岡でサイン会をしたときのことだ。

「主催者側の要望は、50万円のギャラで、ロッテから俺と西村(徳文)さん。それと、袴田さんとは法大でバッテリーを組んだ仲でもある江川さんを呼んでほしいって話だったのね。半額の25万円を3人で分けて、残りは江川さんにということで本人に連絡を入れたら、“そんな端金なら、家で寝てたほうがマシ”と、けんもほろろ。断るにしても、もうちょっと言い方はあったよね(笑)」

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