■方向転換はまだ間に合う?
ドラマは折り返し点を迎え、次回から“秘密編”が始まるが、8月1日は東京五輪の中継のため休みとなる。前半の設定が大きく崩れ、ストーリーが混迷したせいで、放送延期のブランクの間、さらなる視聴者離れが起きてしまうかもしれず、話数をうやむやにして実質の打ち切りとなる可能性まで見えてくる。
そこで、打開策として提案したいのは、迷走を逆手に取って、後半は柊が葵を守るヒーローとなってツッコミどころ満載の展開にしつつ、敵味方が分かりやすい展開に改変するということ。シンプルな枠があれば、役者は芸達者ぞろいなので、うまく盛り上がると思うのだが。本来なら2話の最後あたりでできれば理想だったのだが、今からでは難しいだろう……。
少なくとも今のシリアス路線ではなく、胸キュンシーン満載のミステリーラブコメに転換すれば、視聴率爆死からの逆転復活があるかもしれない。すると、本物の美月と葵に間に入って連絡係をしていたという、美月のチーフアシスタント・千景を演じている、田中みな実(34)の影の悪役としての活躍を期待したくなる。ぜひ水野とのバトルアクションを見てみたいが、欲張りすぎだろうか……。(ドラマライター/ヤマカワ)